飛魚(トビウオ)

五島列島で漁獲される旬の魚介類についてご紹介いたします。2008年10月の旬の魚、は、「飛魚(トビウオ)」をご紹介いたします。日本語で飛ぶ魚、英名でflyingfish、胸ビレを広げその名の如く海上を滑空する姿はとても特徴的です。今回の旬の魚は新上五島町新魚目漁協のご協力を得、「飛魚(トビウオ)」をご紹介します。

飛魚(トビウオ)

漁獲期間:2月~4月、9月~10月

飛魚(トビウオ)出汁

【写真:あご(飛魚)だし粉末スープ】

五島を代表する名産品のひとつ、「五島うどん/あご(トビウオ)だし」は、同じ五島列島の中でも五島市のお隣、南松浦郡新上五島町(五島列島の主島5島のうち、北東端の中通島と若松島を主な町域とした町)の名産品です。新上五島町では現在、飛魚漁が最盛期を迎えています。トビウオは五島(九州や日本海側の多地区)では方言で「あご」と呼ばれていますが、この「あご」という呼び名はホントビウオの学名である、Cypselurus agoo agoo(キプセルルス アゴ アゴ)に由来すると言われています。

漁獲方法

定置網漁・船曳網漁

トビウオは、世界で50種、日本沿岸では30種弱が分布しています。このうち、五島では「角トビ」と呼ばれるツクシトビウオと「丸トビ」と呼ばれるホソトビウオを主体に、ホソアオトビウオ、アリアケトビウオが漁獲されます。春から初夏にかけて産卵のため来遊した親魚が定置網で、秋にはその年に発生した未成魚が船曳網や定置網で漁獲されます。その漁獲量は、秋の未成魚が圧倒的に多く、「塩あご」や「焼きあご(あごだし)」の加工原料として重要な漁獲物となっています。

生態

名称 飛魚(トビウオ) 学名 Cypselurus agoo agoo
分類 ダツ目・トビウオ科・ハマトビウオ属 分布域 東北地方から沖縄まで分布します。 国外ではカリフォルニア州周辺の北米太平洋岸、南米チリ沿岸、ニュージーランド周辺の南太平洋、インド洋にも別亜種が分布し、日本沿岸の個体群とあわせて世界中に5亜種があるとされています。
生態 季節回遊をする魚で、五島列島近海を流れる対馬暖流域においてトビウオは、春から初夏にかけ、九州西岸から日本海西部沿岸に産卵のため回遊してきます。産卵された卵は、10日から15日で孵化し、その年の秋には、10~15cmの未成魚に成長します。秋口になると、北風に乗って越冬のための回遊が始まり、東シナ海方面へ南下します。トビウオは満1年程度で成熟すると考えられており、次の年には産卵親魚として再び来遊します。トビウオの旬や流通は種類や漁獲地区によって違いますが、一般に陸地に程近い沿岸部に多く、海の表層近くに生息します。動物プランクトンなどを食べ、水上に飛び出して、海面を猛スピードで滑空します。これは主に、マグロやシイラなどの捕食者から逃げるためといわれています。 特徴 トビウオの特徴は何と言っても、群れをなして海上を滑空することです。体は紡錘形で細長く、上端と下端が長く伸びたV字状の尾ビレを激しく振って助走し、勢いをつけて海上に飛び上がります。胸ビレが発達して著しく大きく、滑空時にはこのグライダーの翼のような胸ビレをいっぱいに広げて風をはらみ、腹ビレを水平尾翼の変わりにして安定滑空に入ります。滑空の時速は70km、飛行距離は軽く100m以上もあるといわれます。トビウオはより遠くに飛ぶことを目的に、体が重くならないように消化の良いプランクトンを食べ、また腸も短くできています。

調理方法

トビウオは運動量が多く、身質淡泊な白身で脂がのっているため、新鮮なものは刺身でいただきます。天然塩のみで味付けした、「塩あご」や、天日や機械で乾燥処理した「あご干し」、炭火やガスコンロなどで焦がした「焼きあご」など。また、焼きあごからとった「あごだし」はかつおとは違った上品な旨み、風味豊かで濃厚な美味しいだしがとれ、うどんや雑煮などに使われ、五島を代表する特産品となっています。また、トビウオの卵は「とびっこ」とよばれ塩漬けにして珍味や寿司ネタとなります 。

掲載日:2008年10月15日

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